銀行の貸出状況について

 アベノミクスの金融量的緩和によって、銀行の貸出を増やそうとしているわけだが、実は2年前の平成11年の秋から銀行貸出は対前年同月比で増え続けているのをご存じだろうか。そして今年の4月に日銀が異次元緩和を公表して、今も貸出対前年同月比は順調に上げ続けており、今後もこのペースが維持できれば、1~2年後には相当な貸出残高になることが予測できる。

 そうなればマネーストックも増え、金融に関してはアベノミクスの目的は達成されることになるのかなと思う。そして貸出残高が増えれば、それに伴って貸付金利息収入が増え、銀行の収益に貢献して銀行の株価も上がって「バンザーイ!」と言いたいところだが、現実はそうは問屋が卸さないのである。何故か?それは貸出平均約定金利がここ5年以上一貫して下げ続けているからである。約定金利の低下による金利収入減を貸出金残高増分でカバーしているのが実情である。

 まぁそれでも、貸出金残高が今のペースで増え続けて行けば、貸出約定金利が今後も下がり続けたとしても、貸出金の伸び率より約定金利の低下率の方が小さいから、ある程度の収益増になるはずである。だから銀行にとって今の状況は決して悪くはなく、あくまでも預貸業務面からだけの考察ではあるが、利益増は見込めても利益減は考え難いのである。だから銀行の収益環境は悪いとは言えないが、滅茶苦茶良いともいえない、と言うところかなと思っている。その辺りが今の株価に表れているのかなと思ったりもするのである。


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