俗に言うアベノミクス相場とは?

 2012年の終わりから始まった今回の上昇相場を、世間ではアベノミクス政策によってデフレ脱却から景気回復が実現するであろうという予測のもとでアベノミクス相場と呼んでいる。 そしてこの上昇相場は未だ発展途上の段階であるとし、更なる上昇が予期できる、つまり、これからさらに景気は良くなり企業業績は向上するということを言っている。 果たして本当にそうなるのだろうか?ということを鑑みるに私はそれに対し疑念を抱くのである。 どういうことか?一つの見方を以下に記す。

 今日改めて東証1部の主だった銘柄のチャートを見ていて感じたのだが、過去の上昇相場と今回のアベノミクス相場を比べてみて大きな違いがあるのだが、これをどう解釈するかで今後の相場に対する見方が変わることになる。 ちょうど2年前から全体相場は上昇を開始し現在に至っていることから、個別株のチャートも多くの株が途中の停滞期はあるにせよ現在の株価は概ね最高値圏にある。 次にこれを業種別に見た場合に私は「なんで?」という疑問がわくのである。 端的に言うと金融(銀行、証券、その他金融)と不動産が13年5月につけた高値を抜けないどころか高値からかなり下の方で低迷しているからである。

 現在は金融緩和を異次元的にやっていてお金はジャブジャブにあり、将来はインフレになると言われているにもかかわらず、なぜこれらのセクターが低迷しているのか? 不思議である。 特に金融株(銀行、証券)なんかは他のどのセクターよりも真っ先に上がるのが今までの上昇相場における「常識」であった。 それが今回は「真っ先に」低迷している。 このことをどう考えるのかである。 今までいろんな記事やブログを見てきたがこのことについて触れたものは少なくとも私の眼には止まっていない。 いや、あるのかも知れないが私がその内容を理解できていないだけかもしれないけど・・・。 今回のアベノミクス相場は過去の上昇相場とは違うから? これでは何の理由にもならない。 上げる順番が今回は違っているから? これも何の説得力もない。

 私が考えるこの現象についての1つの見方はこうである。 金融株は既にアベノミクス相場のピークをつけているというものである。 この考え方は世間一般の「常識」からかけ離れていることは十分承知しているつもりであるが、私自身は少なくとも50%の可能性はあると思っている。 つまりアベノミクス相場は早晩終わるということである。 あーこんなこと書いたら総スカンだろうな、でも本当にそう思っているんだから仕方がない、ウソ書いてどうするんだって話、それじゃ朝日新聞と同じじゃねーかってことになる。

 以上が個別株チャートを見ていてもっとも違和感を持ったことであるが、ついでにもう一つ違和感を持ったことを書くと、これはかなり前から感じていたんだが、食品株の中に上昇力の強い銘柄が結構多いということである。 特徴として保ち合いの期間がなく一貫して上げ続けているということが上げられる。 例えば明治HD,日本ハム、キッコーマン、キューピー、ハウス食品、カルビー等々、上げればキリがないほどである。 このことも世間の常識とかけ離れているように私は思うのだが・・・。 というのも一般的には円安は食品会社にとってデメリットの面が強調されているようだがではなぜこれらの株は上がっているのか? 明治を除いては別に業績が大きく上向いているわけでもないし・・・、不思議だ。 このことについても触れられた記事等を見たことがない、まぁ食品株なんて地味な株はほとんどの人が見てないからそうなるんだろうけど。 この食品株についての見方は私も思いつかない、なんでだろうと思う。 奇想天外な理由として「食糧危機」なんてのがあるのかも知れない。

 まぁそんなことを思いつつ今週の売買方針を考え直していたのだが、「これだ!」というには至らず「まっ、このままでいっか」となりそうです。


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