インフレになる?

 アベノミクス効果により将来的には世の中は物価が上がり、ひいてはインフレと言えるくらいにまで物価上昇が定着するという見方がそれなりにあるようだがどうだろうか? 私はこの見方には甚だ懐疑的である。 そう思う理由はいくつかあるが、そのうちの一部を端的に述べてみたい。

 まず景況面から、その中で特に重要な個人消費の観点から考えてみる。 個人消費を考える上で最も重要ファクターである消費増税の問題であるが、引き上げの時期が何時になるにせよ実施される段階においては明らかに個人消費という需要面でマイナス要因であることは間違いない。 そしてその個人消費を大きく左右する実質所得がどうなっているかを考えるに、現在より実質所得が増えているとは考えられない。 つまり賃上げが物価上昇率以下にしかならないからだ。

 逆の企業側からすれば消費増税で物価が上がったところで企業利潤には何ら貢献しない、利益が増えないのに賃上げなんかできるわけがないのである。 利益が増えないどころか売り上げが減って利益が減る可能性の方が高い。

 現にこの4月消費税が引き上げられた際にこの時とばかり便乗値上げをしたが、その後売り上げが落ち込んで、今ではどこも値上げなんてできる状況ではなくなっている。 そりゃ消費者にしたら所得は増えてないのだから値上がった分は数を減らして帳尻を合わせるしかないのである。 以上が景況面(個人消費)から見た理由である。

 次の理由は論理的な理由ではないが、将来を示唆していると思われるものである。 何かと言うと不動産業の株価推移である。 多くの不動産会社の株価は去年の4月をピークに1年半に亘って保ち合い状態である。 中には下げているものもある。 これからインフレになるのなら不動産業の株価がこのような状況になるとは私には思えないのである。

 月足ベースでみると多くの株価が24か月移動平均を割り込んでしまっている。 私は日足ベースや週足ベースの移動平均線を通常の売買の判断材料にすることはないくらい移動平均線というものを重要視していないのだが、長期のトレンドを占う上でこの24か月移動平均線だけは極めて重要視している。 その24か月移動平均線を今月割り込んだ(あと1週間残しているが)ということは、長期的には株価は上がらないことを示していると判断するのである。

 不動産株が上げずにインフレになる? そんなバカなことが起こるとは私には到底思えない、私はこれから先インフレになるのではなくてデフレに戻ると考えている。 もっと世間的にわかりやすく言うなら・・・、オッと、これを言うと夢と希望をなくすことになるから今は言わないでおこう。(たぶん将来的にはマスコミがこぞって書き立てることになるだろうが)


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