日銀の物価見通し間違ってないか?

 もう1年以上物価は2%を超えて推移しているにもかかわらず、日銀は安定的な物価上昇が見込まれるまで緩和政策を続けると言う。つまりこの先再び物価が2%を割り込むことを危惧していることになるが、それじゃあ日銀の言う安定的というのはどれくらいの期間を指して言ってるのだろうか?2年か?3年か? まあ期間的なこともあるが、この秋から物価は下がり2%を割り込むという日銀の予想自体に私は違和感を覚えるのである。ごく普通に考えてこれから先物価が下落する要因が思い当たらない、上昇する要因ならいくらでもあるが。恐らく日銀はFRBが犯した過ちと同じ過ちを犯すことになると見ている。すなわち今の物価上昇は一時的であるという判断のことである。日銀が一時的と判断するのは輸入物価上昇を主因とするコストプッシュインフレであるから、円安や海外物価の上昇が落ち着けば日本の物価は下がるという解釈である。一時期のことを思えば確かに円安も海外物価も落ち着いてはいるが、落ち着いているだけであり、この程度で日本の物価が下がるとは到底思えないのだが・・・。それに国内要因では大企業主体とはいえ近年にない賃上げが実施されること、企業業績は史上最高益を叩き出していること、インバウンド需要の盛り上がり等で国内経済はこの先より活況になってくることが予想される。そのような状況で物価が下がるだろうか。恐らく日銀は来年になって誤りに気付くことになるのではないか、そしてその時金融政策的には後手を踏むことになるだろうと思う。日本は今までのデフレマインドが染みついていてなかなか転換が出来ないでいるようだが、状況は今までと全く変わってきていることに早く気づかなければならないと思っている。だって日本以外はインフレで苦しんでいるという現実があるんだから。コストプッシュであれ輸入物価であれ、周りの世界がそうなら自分のとこもいずれそうなると考えるのが普通じゃないのか? いや、自分だけは違うんだという思いは大概において間違っていることが多いように思うが違うかな。ということでまたのう。


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