現在の相場における最大のリスクはインフレということになっている。 米国においては来年は3月にはテーパリングも終了してその後3回の利上げが予想されているところである。 利上げの回数はまあ3回になるか4回になるか分からないが、利上げが行われることはほぼ確実であるからいつかは株式市場に打撃を与えることになるのは間違いない。 それがいつになるかが分からないだけであるが、過去の利上げでは3回から4回で相場に変調をきたしてきた。 このことからすると早ければ来年の後半のどこかで、遅くとも再来年の前半のどこかでは暴落するのだろう。 ただこの利上げによるインフレリスクは現在の段階において既に十分認識されていることから、相場が下降を始めてもそれほどの驚きはなく、そんなにパニック的な売りにはならないだろうと予想する。 ただパニック的な売りはないだろうが下げることには変わりはないからそれなりの対処は必要であろう。 実は私はこのインフレリスクよりも警戒すべきリスクが存在していると思っているのだが、世間はそのリスクに関して知らぬ半兵衛を決め込んでいるように見える。 何かというと中国の恒大集のデフォルトをはじめとする中国不動産市場の崩壊である。 すでに恒大集団は今月デフォルトが認定されており、この先の債務返済はまず不可能である。 中国最大の不動産企業がデフォルトした場合にその企業だけの問題で済むはずがなく、連鎖的に倒産する企業が増大することは容易に想像できる。 なので私は中国の不動産業界は今後壊滅的な打撃を受けるだろうと思っていて、中国における不動産業という業界の影響力の大きさは他の国以上に大きいと思われることから、他産業への影響も相当なものになるはずだと予想している。 そういう風に中国がこけるとした場合に世界経済はどうなるのかを考えてみると米国のインフレと同等程度かそれ以上の影響が及ぶのではないかと思うのである。 インフレの場合は簡単ではないがまだ金利操作でなんとかやりようがなくもないと思うが、不動産信仰の強い中国で不動産業界が崩壊するとどうなるか?チャイナショックとなることは免れないだろうと思うのである。 私のこの妄想を覆させるには中国政府が恒大集団を助けるしかないとおもうが、果たして政府が今まで助けないと言っていたのを覆すのかどうなのか?それは知らんけど普通助ける気があるならすでに助ける言動をしているだろうから、それがないところを見るとやっぱり助けないんだろうと思うけどね。 ということは中国政府は恒大集団のデフォルトによる影響はそれ程でもないと踏んでいる、つまり恒大集団が破綻しても中国経済は揺るがないという判断をしていることになる。 この判断が正しいのかどうかは1年後ぐらいに判明するんだろうか? 私は興味深く眺めていくことにするよ。
スイングトレードランキング
コメント