関西みらい銀行が不正融資を長期間にわたりやっていたことが明るみにでたが、私はこれはほんの氷山の一角に過ぎないと考えている。 今回発覚したのは一銀行の一支店だけのことなのだが、これと同じようなことを幾多の銀行と支店で行なわれていると断言してもいい。 そう断言する根拠は後述する。 今回の不正融資の内容というのが、住宅販売会社によって申込書類を偽造、捏造したことを複数の行員が知りながら黙認して住宅ローン融資を実行したというものである。 もっと細かく言えば所得(年収)額や勤務先などを虚偽の記載をしていたというものである。 簡単に言えば所得がないにもかかわらず、これだけの所得があることにしてローン審査を通していたのである。 つまり返済能力がないのに貸したということである。 今回銀行側の発表ではそうやって不正融資した貸し出しに関して問題となっている、つまり返済が延滞したりしている債権はないということであるが、これも嘘だと断言しておこう。 このような融資が行われた背景に長期にわたり銀行は貸出先に窮していたということがある。 一般企業の資金需要がないため個人の住宅ローンや不動産ローンに傾注せざるを得なかった。 全国の銀行が住宅ローンの押し売りをやらざるを得ない状況にあったということである。 しかしながら住宅を新規で買ったり買い替える人はそんなにたくさんいるわけではなく、まして審査に通るような人となるとそこからさらに絞られてくる。 これは銀行だけでなく住宅を販売する企業にとっても同じことである。 そこで住宅販売会社と銀行が結託すればお互いにメリットを享受できると考えちゃったのね。 かくして所得のない人にも住宅ローンが組めるという状況が出来上がったのである。 さて、上で私が今回は氷山の一角で他の銀行も同じことをやっていると書いたことと、問題(延滞等)債権にはなっていないというのは嘘を言っていると書いたことの根拠を示そう。 今から半年ほど前の記事で、二十歳のパート職や無収入の専業主婦が3000万もの住宅ローンを借りているのだが、どうしてそんなことができたのだろう、しかも連帯保証人もなしで・・・、不思議だと書いた。 この記事を書いたときに、今回のような不正でもしないことにはあり得んのだがと頭の中では思ったが、まさか実際にやっていたとは。 私が遭遇したこの2例のローン貸し出し銀行は今回の関西みらい銀行ではない他の銀行なのである。 そしてこの2例ともに問題(延滞)債権になっていた貸出である。 不正融資をした債権が何事も問題なく完済された例を私はかつて今まで知らない。 ほぼすべてが問題債権になっている。 そらぁ普通に考えればそうなりますわな。 ということでこれから先、銀行の与信費用は膨らまざるを得ないと思うのである。 そんなファンダメンタルズを抱えながらも銀行株は上がっているね。 ファンダでは売りでもテクニカルでは買いという一つの例になるのだろう。 まぁこれが長期と短期の違いということになるんだろう。
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