新鮮なのに美味しくない

 食べ物は新鮮なものほど美味しいというのが通説であるが、そうばかりとは限らないということをこの歳になって思い知った。 まぁ牛肉なんかはそうではないということは知っていたが、魚介類に関しては絶対にそうだと思っていた。 ところが先週金曜日におねえさんと行った店で出てきた泳ぎ烏賊のお造り(刺身)は期待外れもいいとこで、「なんじゃこら」であった。 確かに烏賊はまだ動いていて、足の吸盤は吸い付く力が残っていたから新鮮であるのは間違いなかった。 ところが烏賊の味がまったくしないのである。 俺の舌がおかしいのか? そう思っておねえさんに聞いてみたら、おねえさんも全く同じ感想で「味がしない」と仰るではないか。 俺たちは何を食べさせられてるのだろう?烏賊に似せたところてんでも食べさせられているんじゃないか?これならスーパーで売ってる烏賊の方がまだ味がするぜ、どないなっとんねんと思いながら食べたのである。 子供のころに北九州の実家で食べていた烏賊の味はどこへ行ってしまったんだ、こんな泳ぎ烏賊は烏賊じゃねえ。 これはやはりこの店がよろしくないのだろう。 大衆が行けるような店で期待する方が間違いだったのかとも思う。 泳ぎ烏賊ではないが美味しい烏賊を食そうと思えば、それなりの鮨屋に行けばほぼ間違いなく食べることができる。 だから今度烏賊を食べるときは鮨屋に行くことにするよ。 そう鮨屋で思い出したが、以前記事でコロナが流行りだした初期の段階で潔く店を休業した家の近くの鮨屋のことを書いたが、その鮨屋がお盆明けから営業を再開している。 仕事の帰り電車からこの鮨屋が見えるのでいつも客の入りを見ているがほとんど客は入っていない。 もともとコロナの前から客はそんなに入っていなかったからこんなもんだろうとは思う。 そらぁなんちゅうても立地が良くないわな、住宅街に鮨屋を開いても近くの住民がわざわざ鮨を食べに来るとはそうそう思えない。 まだ大きな通り沿いとかならちょっとは客の入りも期待できるかもしれないが、人もあまり通らないようなところではよほど美味しい鮨を握らない限り流行るはずもない。 どんな味の鮨を握るか一度烏賊を食べに行ってみてもいいかもしれない。 まぁあまり期待はできないけどね。 ところで私の実家がある北九州市には超有名な鮨屋があって、そこの鮨屋はアルコール類は一切おいていない。 もうこれだけでどんな鮨屋か大体想像はつくと思うが、完全予約制で半年か1年先まで予約が取れない店である。 1日4回の入れ替え制で、1回あたりの時間は1時間半と決まっている。 つまり1時間半以上店にいることはできないのである。 まぁ酒を飲むことができないんだから、鮨だけなら1時間半もあれば堪能できるだろうということだ。 そしてその1時間半のお代はお一人様38000円である。 ここならさぞかし美味い烏賊の握りが出てくると思うが、私にはここの鮨屋で食べる勇気は今のところ持ち合わせていない。 死ぬまでにいつか行けたらいいなぁ~くらいに思っているが、死にそうだから行きたいと思っても1年先まで予約がいっぱいなら行く前に死んでしまうね。


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