コロナ不況から倒産へ

 今相場が下落しているのはコロナの感染が拡大していること自体ではなく、感染の拡大によって経済活動が停滞し、それが企業収益にとってマイナスの影響を及ぼすからそれを見込んで株価は下げている。 ということは感染の拡大が長引けばその影響は大きくなり、収益の悪化度合いも大きくなるのは避けられない。 なのでいつ感染拡大に歯止めがかかるのかで企業収益は大きく左右されることになる。 最も楽観的な見方としては暖かくなってくる4月になれば収束に向かうというのがあるが、以前の記事でも書いたが現時点ですでに気温の高い地域や南半球でも感染者が確認されていることから、この見方には懐疑的にならざるを得ない。 なのでもう少し長引くとして、5月に収束すると仮定してみるがこれでも楽観的な見方になるだろう。 2月から5月まで経済活動に制約がかかった状態であったとしたら1年の4分の1から3分の1がそういう状態であったということになる。 それだけの期間まともな経済活動ができていなければ収益に及ぶ影響は相当なものになると考えられる。 よくて減益、ちょっと下手すりゃ赤字である。 体力のない中小零細の中には倒産する企業もそれなりの数に上るだろう。 果たして今の株価がどこまで織り込んでいるかとなると、個人的には半分も織り込んでいないのではないかと思うのである。 私の言う半分も織り込んでいないというのはこと企業収益だけの問題ではなく、そこ(企業収益の悪化)から派生するすべての事象に関してということである。 つまり株価は今以上に下げることになると私は思っているのだが、こんなことを言うと必ずこういう反論がでてくる。 何かというと現在すでにPBRは1倍割れのところまで来ているからこれ以上は下がらないというものである。 私に言わせればなにあほなこと言うとんねんである。 PBRがなんぼのもんじゃいとまでは言わないが、PBRなんて1期赤字を出すだけで変わってくるがな、今は1倍としても赤字を出せば1倍以上の数字になるんだから、今期赤字を計上する見通しとなれば1倍以下に売られても何ら不思議ではない。 まして倒産の懸念が出てくればPBRは1倍以下に常態化するのが当然である。 以上はファンダメンタルズから考察して株価はまだ下がると予想するものであるが、テクニカルというかチャートから考察しても株価はまだ下がるというのが私の見立てである。 もし来週日経平均が20000円を試すような場面が来れば、恐らく「今が買い場だ、今買わなくていつ買うんだ」と吠えるのが出てくるだろうが、そんなに買いたきゃ買ったらええがなとしか思わないね。


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