いつもはチャートのみで売買戦略を考える私であるが、今こそファンダメンタルズを考察して見るべき時ではないかと思うのである。 今回の暴落の原因は新型コロナウィルスによるものであり、それによって経済が停滞するということで売られていることからすれば、それがどれだけ経済を停滞させることになりそうかを株価の先行きを占う上で考える必要があるだろう。 それにはまずコロナウィルスの感染がどの程度拡散し、いつ頃収束しそうかという見通しが立たなければならないのだが、今の時点では何とも見通しが立っていない。 春になって暖かくなれば収束するだろうというのが一般的な見方のようだが果たしてそうだろうか? アフリカや中南米の気温の高い地域でもすでに感染者が出ていることを考えるとこの考え方は間違っている可能性がある。 それに現在の感染者数は全く当てにならない数字であるということである。 現実は少なく見積もっても1桁程度の差異があると思われ、もしかしたら2桁近い差異があるかもしれない。 まぁ悲観的に考えたらきりがないので、とりあえず現在の状況で経済に及ぼす影響を考えてみたい。 現在は感染拡大に歯止めをかけるということで経済活動にかなりの制約がかかっている。 そしてこの状況はまだまだ続くことになる。 このことを考えれば世界経済に及ぼす影響は、サブプライムに端を発したリーマンショックよりはるかに大きなものになると私は考えているのだが違うかな。 リーマンショックは金融危機であり、その直接的な影響の範囲は金融機関を中心としたものであった。 いえば全産業の一部である金融産業だけのものだった。 だが今回その影響は全産業に及ぶと考えられることから、経済全体に及ぼす影響はリーマンショックの比ではないと考えている。 だからこそマーケットはそれを織り込もうとしてリーマンショック時より急激な下降となっているのではないのか? だとすれば下げる値幅も相当なものになるのではないか?と考えるのだが・・・。 リーマンショックの時は金融危機ではあったが経済活動自体は稼働していた、だが今回は活動自体に制約がかかっているのである。 GDPに対する影響度は随分と違ってくるはずである。 2四半期連続のマイナス成長は確定したも同然なので日本経済はリセッション入りすることになる。 今回のマイナス6.3%でも景気は緩やかに回復していると素っ頓狂なことを言っていた政府が次回の発表で何と言うか楽しみである。 あと私が考えるに今回の暴落でFRBは金利の引き下げを示唆したことで、今月には利下げが実行されることは間違いないところであるが、果たしてどれだけの効果があるのか疑問なのである。 いや、引き下げないより引き下げた方がいいのは決まっているが、今回の暴落の原因が新型肺炎という病気であることを考えればどれだけの効果があるのかということだ。 リーマンショックのような金融危機なら利下げや量的緩和は効果を発揮するが今回はどうなの?と思うのである。 金融緩和をしたからと言って新型コロナウイルスの感染を止めれるわけじゃないからね。 長くなってきたのでそろそろまとめに入ろう。 過去の暴落時は日経平均がこれだけ下げたら底をつけて反転上昇したので、今回はいくらまで下げたら底入れして反転上昇に転じるんじゃないの?という見方や、〇〇日移動平均線との乖離率がいくらになったからリバウンドが入るんじゃないの?というような見方をテクニカル分析で普通はやるのであるが、今回の暴落ではそのような見方がどこまで通用するのかを慎重に考えた方がいいような気がするのである。 ただ一つだけハッキリしているのはどのような相場でもどこかでは底をつけて反転するということだけである。 たとえこの世の終わりだと思えるような相場でも。
随分と前置きが長くなってしまったので今週の戦略に関しては超簡潔に行きます。 現在4-3のポジションですが日経平均が20000円に接近するところで売りポジを1つ手仕舞い3-3のスクエアにするつもりです。 そのあとは値動きを見ながら考えることにします。 というのも先に述べたように今回の暴落は過去の経験則が当てはまるかどうかわからないと思っているので。 この辺は日々の記事の中で触れていきたいと思います。 では今週も頑張りましょう。
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