PERなんて

 投資尺度の中でも最もメジャーなものの一つにPERがあり、その数値がいくらであるかで割安であるとか割高であるというふうに一般的には言われる。 だが私はPERの数値がいくらだから割安、割高というような見方はしない、というよりそもそもPERを投資尺度として見ない。 ご存知の通りPERは1株利益の何倍まで株価が買われているかを表しているものだが、その数値がいくらであれば割安で、いくらであれば割高という判断の仕方自体に根拠など何もないと考えているからである。 全銘柄のPERの平均がいくらだからそれより低いものは割安で、高いものは割高であるというような使われ方をしていることが多いようだが、ハッキリ言って全く意味がないと思う。 最も分かり易い例としては成長株のPERと成熟株のPERを数値だけで比較しても意味をなさないということは誰にでも理解してもらえると思う。 だが私はそんな分かり切ったことが言いたいのではなく、成長株同士又は成熟株同士あるいは同業種同士の比較であってもPERの数値を投資尺度として見ることにあまり意味はないということが言いたいのである。 このことを示す現象の一つに低いPERの銘柄は常に(万年)低PERであるし、高いPERの銘柄は常に(万年)高PERであることが多い。 そもそもの考え方としてPERが10倍だとしたらその銘柄の10年分の利益を先取りして買うということになるが、その企業が今から先10年間同じだけの利益を上げることができるのかということである。 通常10年ともなればその間に景気変動もあり10年の間安定して利益を上げられるかどうか分からない。 これから先将来的にはますます世界情勢もめまぐるしく変わって行くだろうから、かじ取りを誤れば今現在好調な企業でもアッという間に衰退の道をたどることになるだろう。 そう考えた場合今であればPER10倍なら十分割安、つまり計算が成り立つ株価ということになるが、将来的にはPER10倍でも割高という時代が来る可能性があると思っている。 現に30年ほど前の平均的なPERと現在の平均的なPERでは明らかに低下傾向にあるのだから。 そういう意味でも今の日経PERが従来の15倍台から12倍台になっていてこれ以上下がることはない、だから株価も下がらないはずだなんてことは必ずしも言えないのである、仮に企業業績が減益にならなくてもである。 まして今のようにこの先減益が想定される状況であれば、仮に業績が20%減益になるなら株価も20%下げたところでPERは不変なのだから全然あり得ることなのだが、これ以上株価が下がればPERが11倍台になるからそんなことにはならないだろうという、私から言わせれば見当違いも甚だしい解釈が世間でなされているのである。


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