ファンダメンタルズから今の相場を考察する

 今日の記事に入る前に昨日の記事について注釈を。 過去4年の年末年始の相場の動きを書きましたが、あれはMUFGに関しての動きであり全体相場(日経・トピ)のものではありません。 とは言ってもMUFGと全体(日経・トピ)との相関度は比較的高いので大きくは変わりはないかと思います。 では今日の本題に入ります。 いつもはチャートを見ての私なりの判断でああでもないこうでもないと御託を並べているのですが、今日はファンダメンタルズから今の相場を眺めてみたいと思います。 つまり今の相場は力強い上昇トレンドにあるのだが実体経済はどうなのか、どうなっているのかということでございます。 実体経済を見るうえで私が最も注視するのは鉱工業在庫指数なんですが、今年の3月をピークにこの指数はずっと低下傾向にあります。 つまり在庫が減っているということになり、物が売れているというか捌けているというか、とにかく経済活動が活発化しているということが言えるかと思います。 特に夏以降は出荷指数、生産指数ともに上昇しているにもかかわらず、在庫指数が下降しているということはかなり強い経済状況にあると言えるのではないかと思います。 経済全体の基本的な動向はこれらの鉱工業指数で大凡の判断がつきます。 次にこれらを裏付けるような動きが出ているかどうかを見てみたい。 まず新設住宅着工の数字であるが、今年の1月をボトムにその後はずっと上昇(増加)を続けており、今年の10月では昨年の6月(日経平均のピーク)と同水準まで回復している。 もう少しでここ数年のピークである2013年の11月の数字に並びそうである。 次に公共工事着工額を見てみたい。 この数字は例年3月に突出して数字が高くなり、4月、5月は反動で急降下するのだが、秋(9月)にはまたある程度高くなるという特性がある。 と言っても3月の数字には遠く及ばないのが通常であるのだが、それが今年の9月は3月に肉薄するほど高い数字になっているし、去年の3月の数字を超えてしまっている。 これは春に政府が行った財政出動の賜物であろう。 目につくのは上記の新設住宅着工とこの公共工事着工額ぐらいであるが、他の数字も目立って良くはないけど決して悪くはないというところである。 さて今度はマネーの側面から現在の状況を見てみたい。 マネーの側面から実体経済を窺い知るには何といってもマネーストックを見るべきであると思われる。 でそのマネーストックの伸び率なのだが、これも去年の12月の2.5%をボトムに今年になってから上昇傾向を維持して10月には3.2%まで回復してきている。 マネーストックは3パーセントを超えると経済活動が活発化していると言ってもいいように個人的には思う。 今まで3パーセントを超えたのは去年の春から夏にかけてと、2013年の夏から秋にかけてだけである。 まぁざっと主要なポイントだけを見てきたが、それらから今現在の実体経済の状況が活発化しているということがお分かりいただけるのではないかと思うのである。 だからこそ相場は上昇しているということができる。 世間はトランプラリーとかトランプ相場という言い方で大統領選で彼が勝利したのを境に相場が上向いたように言っているが、それは単なる一つのきっかけであり口実であって、実体経済はそれよりもずっと前から活発化していたのである。 それが証拠に相場は6月からずっと上昇トレンドを描いてきている。 だから前にもチラッと書いたがクリントンが勝利していても相場は上昇トレンドを続けていたはずである。 トランプの政策がうんぬんかんぬんはこの上昇相場とは関係がない、単なる理屈付けに過ぎないと私は思っている。 トランプ大統領という目新しさで上昇相場に弾みがついたのは間違いないかもしれないが、彼や彼の政策とは直接的に関係ないものだと思っている。 端的に言えば今の相場はトランプではなく政府の財政出動の影響によるところが大きいということである。 本当にトランプ相場になるかどうかはこれから彼の打ち出す具体的な政策によって左右されるのである。 つまり今以上に経済を上向かせる政策を実行できるかどうかにかかっているということであるが、日本はトランプなんかに期待するより安倍首相に頑張ってもらうほうが日本の相場にとっては余程良い結果になるはずである。


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